1. 介護記録の自動化

介護業界のAI活用 概要図
▲ 介護業界のAI活用 概要図

介護スタッフの業務時間の約20〜30%を占めるとされる記録業務。音声認識AIを使えば、ケアの合間に話しかけるだけで介護記録が自動入力されます。「◯◯さん、昼食8割摂取、水分200ml」と話すだけで、所定のフォーマットに自動で記録されるイメージです。

活用できるツール例

  • CareVoice — 音声入力×介護記録
  • ほのぼのNEXT — AI搭載の介護記録ソフト
  • ChatGPT / Claude — 記録文の整理・要約

---

2. 見守り・転倒検知AI

居室やフロアに設置したセンサーやカメラ映像をAIが分析し、転倒、転落、徘徊、異常行動をリアルタイムで検知します。プライバシーに配慮したセンサー型(カメラ非搭載)の見守りシステムも普及しており、入居者のバイタル(心拍、呼吸、体動)を非接触でモニタリングできます。

夜間の巡視回数を減らしながら安全を確保でき、夜勤スタッフの負担軽減に直結します。

活用できるツール例

  • LASHIC-care(ラシクケア) — 非接触バイタルセンサー
  • aams(アアムス) — 見守りセンサーシステム
  • Neos+Care — AI画像解析型見守り

---

3. ケアプラン作成支援

AIがアセスメントデータ(ADL評価、既往歴、本人・家族の意向)を分析し、ケアプランのドラフトを自動生成します。ケアマネジャーはAIが作成した案をベースに、専門的な判断を加えて完成させるため、プラン作成時間を大幅に短縮できます。

活用できるツール例

  • CPA(ケアプランアシスタント) — AI×ケアプラン作成支援
  • MAIA — ビッグデータ分析によるケアプラン最適化

---

4. シフト管理と業務配分の最適化

介護施設のシフト作成は、資格要件、夜勤回数の上限、スタッフの希望、入居者の状態など、複雑な制約条件を満たす必要があります。AIは各条件を同時に考慮した最適なシフトを自動生成し、管理者の月10〜20時間に及ぶシフト作成業務を大幅に削減します。

---

5. 生成AIによる事務・書類業務の効率化

  • 実績報告書・請求書の作成補助: 介護報酬の請求に必要な書類のドラフト自動生成
  • 家族への連絡文: 日常の様子を伝える手紙やメールの文案作成
  • 研修資料の作成: 新人向け研修マニュアルや勉強会資料の作成
  • 行政への報告書類: 事業所の運営に関する各種届出のドラフト

---

活用できる補助金

  • IT導入補助金: 介護記録ソフト、見守りシステムの導入に最大450万円
  • 介護ロボット導入支援補助金: 見守りセンサー等の導入に上限100万円(自治体により異なる)
  • ICT導入支援事業(厚労省): 介護現場のICT化に対する補助

---

まとめ

介護・福祉業界のAI活用は、「スタッフの負担軽減」と「ケアの質の向上」を両立させる数少ない解決策です。記録の音声入力や見守りセンサーなど、現場の負担が大きい業務から優先的にAIを導入してみてください。